PIDのチューニングにお困りの方へ
〜〜 ポストチューニングの機能について 〜〜

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 熱処理プロセスには様々な要求があります。オートチューニング(AT)の後でも、
  … 『もう少し応答を速くしたい』、
  … 『オーバーシュートを抑えたい』
という要求が生じることも有るかもしれません。

このような場合、通常は多くの時間や労力を費やしてPID定数を微調整することとなりますが、調整方法は簡単ではありません。

そこで、このような状況により良く対応できるように、簡単な新しい調整方法を提案いたします。

● PID定数の調整方法および問題
 熱処理プロセスの要求に応じて、適切なPID定数を設定する必要がある場合、「セルフチューニング(ST)」と「オートチューニング(AT)」という方法を一般に用いられると思います。

これらの方法は、応答速度とオーバーショートに対して両方を考慮したバランスの取れたPID定数が設定されますが、さらにより良く、 たとえば…
  『もう少し応答速度を速くしたい』
     あるいは
  『もうちょっとオーバーシュートを抑えたい』
といった場合には、PID定数を個別に調整していく必要が生じます。

● 問題解決方法
 希望する応答特性を得るには、P,I,Dの各パラメータを同時に調整する必要があります。 しかしながら、これらのパラメータはお互いに影響しあい簡単には調整できません。

このような時は、ポストチューニング(PT)機能をお試しください。
ポストチューニング(PT)機能は、応答特性の特長量に着目し「感覚的に」かつ「簡単に」PID定数を調整できる機能になります。

図1にその概念図を示します。
ポストチューニングの説明図1
図1.ポストチューニングの概念図
つまみを「+方向」にまわすと、応答速度は速くなる … 青い線
つまみを「−方向」にまわすと、応答速度は遅くなり … 赤い線
 お客様が操作するのは『つまみ1つのみ』です。
ポストチューニング(PT)機能は、つまみの値に応じて自動的にPID定数を適切に調整して希望の応答特性を実現します。

図2にその概念図を示します。
ポストチューニングの構造概念図
図2.ポストチューニングの構造概念図

● 使用例
 ポストチューニングは絶対的な調整ではなく、相対的な調整方法です。

 調節計に設定してあるPID定数(AT算出値や出荷初期値など)の応答特性を基準として 
『より応答を速くしたい』、『より応答を遅くしたい』、『オーバーシュートを抑えたい』などの調整を、つまみ1つで実現します。具体的に以下の使用例で説明します。

  1.現状の応答を少し変更したい
  ATで求めたPID定数で制御を行ったが「応答速度をもう少し速くしたい」あるいは
 「応答速度をもう少し遅くしたい」という場合は、以下のように操作します。(図3参照)

応答速度を速くする … 「プラス方向」に調整
応答速度を遅くする … 「マイナス方向」に調整
現状より少し速くしたい場合の概念図
図3.現状より少し速くしたい場合の概念図

  2.オーバーシュートを抑えたい
   オーバーシュートを抑えたい場合にも、ポストチューニング機能は有効です。

   ポストチューニングキーを「マイナス方向」に調節すれば、オーバーシュートを小さくすること
   が出来ます。 図4を参照してください。
現状よりオーバーシュートを抑えたい場合の概念図
図4.現状よりオーバーシュートを抑えたい場合の概念図

● 制限条件
 ポストチューニング機能は、PID定数の設定値自体は変更しません。
また、設定されているPID定数で得られる制御応答に対して、応答速度またはオーバーシュート量の改善を行うので、改善効果はPID定数の設定に依存します。

以下にポストチューニング機能の制約について示します。
  1. 制御応答の改善効果は、設定されているPID 定数に依存します
    設定されているPID定数が不適切な値である場合は、十分な効果が得られない場合もあります。
  2. 過度な調整を行うと、振動的になる場合があります
    設定されているPID定数が応答速度を向上できる限界値に近い場合、ポストチューニングの調整を「プラス方向」に調整すると、振動的な応答となる場合があります。
  3. P制御、PI制御、PD制御では、ポストチューニングは機能しません
 ポストチューニング機能は、誰でも簡単な操作で制御応答を変更できる機能です。
一方、ポストチューニング機能は万能ではなく、制限もあります。この短所に留意してご利用いただければ、今までより作業効率向上に貢献できると考えます。

ポストチューニング搭載、温度調節計 RBシリーズのご紹介

温度調節計 RBシリーズ 温度調節計 RBシリーズ商品写真
・奥行き60mm(RB100は、63mm)
・大きく見やすい11セグメントLCDを採用
・4種類の設定値を登録可能
・充実した入出力機能(オプション)
・目標値応答性に優れたPID定数を算出
・サンプリング周期 0.25秒
・応答性の変更が可能、ポストチューニング搭載
・スタートアップチューニング搭載
・ローダ通信搭載

商品詳細につきましては、当社セールスエンジニアまでお問い合わせ願います。

以 上

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